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165 ・ 「数理的な能力」(3年41.8%) であった。これらの項目は、改善してきている可能性がある項目である。反対に、2015年度に5%ポイント以上減少した項目は、 ・ 「批判的に考える能力」(3年64.6%) ・ 「異文化の人々に関する知識」(3年52.6%) ・ 「リーダーシップの能力」(3年44.5%) ・ 「他の人と協力して物事を遂行する能力」(3年70.6%) ・ 「異文化の人々と協力する能力」(3年34.3%) ・ 「文章表現の能力」(3年51.6%) ・ 「コミュニケーションの能力」(3年64.2%) ・ 「卒業後に就職するための準備の度合い」(3年65.2%) であった。これらの項目は、2013年度から2015年度にかけて大学教育が後退している可能性を示すものである。 2.3. 1年生と3年生の比較 1年生よりも3年生のほうが5%ポイント以上高い項目がほとんどであったが、下記の ・ 「専門分野や学科の知識」 ・ 「異文化の人々に関する知識」 ・ 「人間関係を構築する能力」 ・ 「コンピュータの操作能力」 の項目では1年生と3年生ではあまり変わらず、 ・ 「外国語の運用能力」(3年51.6%) については、3年生のほうが5%ポイント以上、自己評価が低かった。大学教育によってさまざまな能力が身に付くとすれば、1年生よりも3年生の方が自己評価が高くあるはずである。以上の項目については、検討する必要がある。 3.大学生活に対する満足度(第4章、第10章) 3.1. 全体 学生自らの学生生活に対する評価で肯定的回答の比率がとくに低かった項目は、 ・ 「大学教員と顔見知りになる」(1年31.3%、3年53.8%) であった。また、教育内容・環境に対する満足度で肯定的回答の比率がとくに低かった項目は、 ・ 「初年次生を対象としたプログラム内容」(1年35.1%) ・ 「日常生活と授業内容との関連」(1年32.9%、3年35.5%) ・ 「教員と話をする機会」(1年19.2%、3年30.5%) であった。教員と顔見知りになったり、話をしたりする機会の自己評価や満足度が低いのは、大学として検討すべきであろう。 また、大学の設備や学生支援制度に対する満足度で肯定的回答の比率がとくに低かった項目は、 ・ 「健康・保健サービス」(1年35.4%、3年29.8%) ・ 「レクリエーション施設」(1年24.7%、3年17.4%) ・ 「キャリアカウンセリング」(1年18.1%、3年25.5%) であった。これらの項目は、「どちらでもない」という選択肢の回答も多いため、必ずしも否定的な回答というわけではないが、その回答の理由が利用したことがないというものであるとするならば、存在を知らない、周知がうまくいっていい、というような問題がある可能性も考えられるため、やはり検討は必要である。 3.2. 経年変化(2013年度と2015年度の比較) 2013年度よりも2015年度に5%ポイント以上、増加した項目は、 ・ 「大学教員の学問的な期待を理解する」(1年43.7%) ・ 「大学が求める水準に応えて学習する」(1年54.4%、3年54.4%)

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